伝えたいことがあるのに、言葉にしようとすると、どうしても重くなってしまう。パートナーとのあいだで、そんな経験はないでしょうか。
切り出すのが最も難しい
「話がある」と切り出した瞬間、その場の空気は変わります。相手は身構え、こちらは用意していた言葉を選び直すことになる。とくに体のことや、ふたりの関係そのものについて話そうとするとき、切り出す側は「これは要求なのではないか」という後ろめたさを、ひとりで抱えています。
物が間に入ると話しやすくなる
ここで、贈り物というかたちを考えてみてください。
「私はあなたに不満がある」と伝えることは、主語が自分の要求です。けれど「これ、きれいだと思って」なら、主語は目の前の物に移ります。相手も「どう答えるか」ではなく、「どう思うか」を言えばよくなります。
同じ話題に触れているのに、重さがまるで違ってくるのです。
贈り物には、断る余地があります
言葉で向き合うと、相手は何かを返さなければなりません。沈黙も答えになってしまいます。
けれど物なら、「今日は置いておく」という選択ができます。断る余地が残されていることが、かえって受け取りやすさを生みます。追い詰めないかたちで、それでも意思は伝わる。贈り物にはそういう働きがあります。
「買う」よりも、「贈る」ほうがやさしい
セクシャルウェルネスという言葉が広まってきた今も、自分でラブグッズを買うことにためらいを覚える方は少なくありません。
けれど贈られたものなら、自然に受け取れます。選んだのは自分ではないからです。BiBiOでは、これを「美しい言い訳」と呼んでいます。
言い訳という言葉には、少し後ろめたい響きがあるかもしれません。けれど誰かとの距離を縮めるために、きっかけを用意すること。それは十分に誠実なことだと思います。
言いにくいことを、言わずに済ませる必要はありません。ただ、代わりに言ってくれるものがあってもいい。そう考えてみてください。