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産んでくれてありがとうを形に。プッシュプレゼントという新しい愛の文化

「Push Present」という言葉をご存知だろうか。

出産は、命がけだ。陣痛の波に耐え、何時間もかけて、新しい命を世界に送り出す。その瞬間、女性の体も心も、大きく変わる。母親になるということは、これまでの自分に別れを告げることでもある。そのことを、ちゃんと言葉にして伝えている人は、どれほどいるだろうか。

プッシュプレゼントとは

出産した女性に対して、パートナーや家族が贈るプレゼントのことを指す。赤ちゃんを産んでくれたことへの感謝と労いを、形にして渡すという文化だ。発祥は欧米。近年は日本でも認知が広がり、インスタグラムで「#pushpresent 」を検索すると、高級ブランドのジュエリーやバッグを手にした新米ママたちの投稿が並ぶ。

贈り物の中で最も選ばれているのが、ジュエリーだ。リング、ネックレス、ブレスレット

——「一生もの」として身に着け続けられるものが、母親になったという節目にふさわしいと感じられるのだろう。

なぜ今、この文化が広がっているのか

出産後の女性の体は、想像以上の変化にさらされる。

体型が変わり、睡眠が奪われ、自分の時間はほとんどなくなる。社会との接点が薄れ、アイデンティティの揺らぎを感じる人も少なくない。そんなときに、「ありがとう」という気持ちをきちんと受け取ること。それがどれほど、女性の心を支えるか。

プッシュプレゼントの広がりは、単なるギフト文化の輸入ではない。「出産を、ちゃんと称えよう」という意識の変化の表れだと思う。子どもが生まれた喜びは家族全員のものだが、命を懸けて産んだのは女性だ。その事実を見えないものにせず、言葉と形で伝えること

——それは、パートナーシップのあり方そのものに関わる問いでもある。

「愛する」を、形にするということ

BiBiOがジュエリーを作る理由は、装飾のためではない。

「愛する」という行為を、美しく可視化したいからだ。自分を愛すること、誰かを愛すること、その気持ちをどう表現するか——BiBiOはそこに向き合い続けてきた。

プッシュプレゼントという文化は、その文脈と深く重なる。出産という、人生で最も大きな「愛の行為」のひとつ。その節目に贈るジュエリーは、単なるアクセサリーではなく、「あなたがここにいることへの感謝」を刻むものになる。毎日身につけるたびに、あの日のことを思い出す。あのとき隣にいてくれた人のことを。

贈る人へ、受け取る人へ

贈る側に伝えたいことがある。

高価なものでなくていい。大切なのは、「あなたの頑張りを、ちゃんと見ていた」というメッセージが伝わること。一生着けていられるシンプルなリングでも、産まれた日の誕生石が入ったネックレスでも。形よりも物よりも、「なぜこれを選んだか」という理由が、何より美しいプレゼントになる。

そして受け取る側にも、伝えたいことがある。自分へのプッシュプレゼントを、自分で用意してもいい。誰かに贈ってもらうのを待つ必要はない。「私はよく頑張った」と、自分で自分を称えること

——それも、愛のひとつの形だ。母親になった自分を、誰よりも先に自分が認めてあげること。それはきっと、これから始まる長い子育ての、一番最初の贈り物になる。

終わりに

「産んでくれてありがとう」

その一言と、小さな贈り物が、女性の記憶にどれほど深く残るか。プッシュプレゼントとは、物の話ではなく、「愛を、ちゃんと伝えること」の話だ。BiBiOは、そういう瞬間のそばにいたいと思っている。

日常に溢れるラブシーン、を美しく。

witten by Midori.

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